ニュースやメディアとの付き合い方

メディアは、政府や企業のPR活動のために存在している。 それゆえに、報道・放送内容は、その目的のために整形され得る。

確かに、ニュースを見なければ、偏向情報を受けとらないで済むが、世情に疎くなる。 そこは悩みどころだ。 PR活動から、適度に距離を取りつつ、時事を捉える方法を探る。

リズムの違い

ニュースを知るための手段はいくつかある。 それらは、発行されるリズム・ターム・ペースに違いがある。

テレビ > ネット > 新聞 > (週刊誌 > 月刊誌) > 本 の順に発行リズムは早くなる。

基本的にテレビ(もしくはネット)が早い。 新聞もテレビにリズムを合わせようとするが、時間が遅いことにもメリットがある。 それは、発行リズムが遅いほど、調査に時間をかけることができ、考察する時間が増える点にある。 リズムが遅いほど、単なる情報の流布ではなくなる。

媒体の違い

映像か、音声か、文字かといった違いがある。

大衆向けは検閲される

映像 > 音声 >? 文字 の順で大衆向けとなる。

大衆向けのコンテンツは検閲される傾向にある。 テレビ番組を例に挙げると、深夜の放送時間帯では過激であったり、個性があったおもしろい番組が、ゴールデンタイム(20時ごろ?)の放送時間になると、内容変更を余儀なくされ、つまらなくなる、という話はよくある。 大衆受けを狙うと中身を変える必要性が出てくる。

時間帯ごとにターゲットが違い、ターゲットによってコンテンツは整形されるということは事実であるが、そもそも映像自体が、基本的に大衆に向けられたものであるため、検閲や偏向が起こりやすい。 例えば、小説や漫画を動画や映画にしようとするときに、一部表現が取り除かれたりするが、映像が大衆向けであることが背景にあると思う。

映像は理性を抑制する

加えて、我々は、映像に対して理性的にではなく、感情的に反応する傾向がある。 全く関係ない映像が、アナウンサーの言葉と同時に流されたとしても、映像とニュースを関連付けて判断しがちだ。 映像の場合、理性のフィルターを働かせることもなく、「本当かな?」ではなく、「本当だ!」と思って受け取る傾向にあると言える。

テキストの場合は、映像みたいに最初から結論のようなものはない。 だからこそ、考える。 文脈を捉えようとすることで、全体像を自分で構築する。

立場の違い

発行母体によって、フィルターが違うため、報道される内容にも違いが生まれる。 国自体で検閲・偏向があると考えるならば、言語を変えるなり、海外メディアから情報を得ることでフィルターを変えられるかもしれない。

ニュース収集の方法

以下を考慮する。

  • リズムの違い: リズムの遅いメディアにすることで、入手する情報の質を高める
  • 媒体の違い: 映像は避け、テキストベースにすることで理性を働かせる
  • 立場の違い: 複数の発行母体(国、会社、個人)から情報を取得することで、中立性を保ち全体像を構築する

私は、RSSを用いてテキストベースで複数のメディアから情報を取得していることが多いが、よりリズムの遅い新聞や週刊誌、本などからニュースを取る方法もありだと思う。